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マルチキャストとは?

インターネットの世界は、送信側(サーバー)と受信側(クライアント)で成り立っています。
サーバー、クライアント間は1対1または1対多で情報が転送されますが、その違いについて説明します。


ユニキャストとマルチキャストの違いとは?

インターネットやイーサネットに接続されているパソコンやルーターなどの周辺機器には、IPアドレスと言う個別の番号が設定されています。
基本的に、サーバーとクライアントは1対1で通信が行われます。
例えばブラウザであるページを閲覧する場合、サーバーはそのクライアントに個別で情報を転送します。
このように単一間で行う通信方式を、ユニキャストと呼んでいます。
しかし、場合によっては通信相手が複数となることもあり得るはずです。
この、全く同一のデータを対象となる相手の台数分、送信しなければなりません。
同時通信の相手が10台存在し、その通信をユニキャストで行うとした場合、全く同じ1つのデータを10回送信しなければならないということです。
また、通信の都度、回線帯域も元データの10倍占有してしまうことになり、大変非効率な通信です。

この非効率を解消すべく考えられたのが、マルチキャストと言う通信方式です。
マルチキャストは、送信側が1つのデータを送信すれば、特定の受信側のみ、同一のデータを受信できると言うものです。
具体的には、グループアドレスという特殊なアドレスを用いて実現します。
受信側の各端末は必ずルーターに接続されているわけですが、このルーターに対して、特定のグループアドレスに参加することを通知します。
ルーターは、そのグループアドレス宛てに送信されてきたデータを複製し、ルーターに接続されている受信側端末すべてに送信すると言う仕組みです。
この際、グループアドレスに参加していない端末にも送信されますが、このデータは端末側で破棄され、受信されません。
この方式であれば、送信側は1つのデータを送信するだけで、対象としたい受信側にのみデータを送信できるというわけです。

このマルチキャストの概念は現在では様々なものに応用され、特定の受信者に対して高品質なストリーミング放送などを提供できるようになりました。
特に、無線LANによるマルチキャストの研究は進んでおり、例えば野球などの観客が持っているスマートフォンやタブレットを対象として、球場にいなければ視聴できない映像をマルチキャストで流すなどの試みも行われています。

なお、似たようなものでブロードキャストと言う通信方式があります。
この方式はイーサネットなどの同一ネットワーク内の不特定多数に対し、同時に同内容のデータを送信して端末情報を取得するものです。
マルチキャストと異なる点は、対象が不特定多数であることと、同一ネットワーク内でのみ使用されると言う点です。


マルチキャストによるWeb会議の実現方法

マルチキャストを使用する機会としては、Web上で本社と複数支社が同時に会議を行うなどがあるわけですが、どのようにしてマルチキャストのWeb会議システムを実現するのでしょうか。
それは、アプリケーションでグループアドレスを管理する方法です。
同一のWeb会議システムに参加する端末には、あらかじめ専用のアプリケーションを導入しておきます。
Web会議時には各本店、支店でそのアプリケーションを起動すると、アプリケーションからルーターに対してグループアドレスを通知するので、そのアドレスが受信可能となります。
ルーターから送信されてきたグループアドレス宛てのデータはアプリケーションを通じて受信されるため、アプリケーションを起動していない店舗は必然的に会議不参加となります。
これが、マルチキャスト型のWeb会議です。

また、アプリケーションをブラウザ上で実行することで、端末への導入が不要と言うWeb会議システムも存在します。
この方式であれば、必ずしもアプリケーションが導入されたオフィス端末から起動する必要はなく、出張先でもスマートフォンやタブレットからWeb会議に参加することが可能となります。
但し、スマートフォン、タブレットでの参加時は無線で接続することとなるので、回線速度に注意を払う必要はあります。
これ以外にも、Web会議システム提供会社は様々なサービスを提供しています。
それらすべてを総合的に勘案した上で、Web会議システム導入を検討してみてはいかがでしょうか。