pixta_42817044_M

ユニキャストとは?

ユニキャストはコンピュータ同士が通信するときに1対1で通信する方式のことです。
最初のコンピュータの通信手段はユニキャストでした。この記事ではユニキャストについて説明します。


ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャストについて

ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャストという言葉を聞いたことはありませんか?
これらはコンピュータ同士が通信を行なうときの方式で、ユニキャストは1対1で通信を行なうことを指し、マルチキャストは1対多、ブロードキャストは同報通信ともいい、全ての相手に通信を行なうことを指します。
昔の専用線で拠点を結んでいた時代は、通信はユニキャストが主流でした。
ポイント・ツー・ポイントとも言われた1対1で通信を行なう方式は単純なため通信プログラムを作りやすく、使いやすかったのです。

しかし、アメリカで1960年代後半に開始されたARPANETの実験でパケットデータによる複数のコンピュータとの通信技術の開発が始まりました。
この流れは最終的に「ネットワークのネットワーク」と呼ばれるThe Internetに発展しますが、最終的にユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャストが場合に応じて使い分けられる環境になります。
Web会議では、複数のコンピュータが同時に会議に参加して発言を行なうため、マルチキャストが使われます。


ユニキャストの重要性

昔の拠点ごとにホストコンピュータと呼ばれる巨大なコンピュータが置かれた中央集約的なシステムでは、ほぼ全ての通信がユニキャストで行なわれていました。
これはホスト同士は1対1で通信しますし、ホストとその端末も1対1で通信していたからです。
現在のインターネット環境でも、一番多く使われる通信はユニキャストになります。
インターネット上でよく使われる電子メール、Webブラウジングはユニキャストで行なわれますし、チャットやネットゲームなどもユニキャストで行なわれています。

誤解されがちなのですが、例えば電子メールでいくつものアドレスを指定して1回で多数のメールを出すのをマルチキャストと考えている人がいます。
しかし、アドレスを指定するということは、メールサーバーと送信先アドレスは1対1の関係にあるので、これはユニキャストです。
Webの通販サイトなども多数のユーザがログインしますが、Webサーバーとユーザは1対1で通信しています。
チャットで複数のメンバーが会話に参加していても、チャットサーバーと参加メンバーのコンピュータは1対1で通信しています。
これらもユニキャストになります。

つまり、相手が多くても通信が1対1で行なわれていれば、ユニキャストになります。
したがって、インターネットの中でも最も使われているのはユニキャストなのです。
では、ユニキャスト以外の通信方式はどういう場合に使われているのでしょうか?ブロードキャストは実は通常のアプリケーションではあまり使われません。
この通信は同一のネットワークにつながる全てのコンピュータに一斉に通信を出すので、回線に負荷がかかります。

このような通信を行なう必要があるのは、ネットワーク上のコンピュータの応答によって、接続されているコンピュータの状態を調べる管理系のプログラムぐらいです。
回線の負荷を少なくするために通信機器にはブロードキャストアドレスが用意されています。
このアドレスに送信したデータは全てのコンピュータが自分宛のデータとして処理します。
そして、ルーターはブロードキャストアドレスに届いたデータをコピーして、自分のネットワークにつながっているコンピュータに送ります。
ネットワークの中継機器はデータを転送しますが、通常のルーターなどは転送しません。
このようにしてなるべく回線上に流れるデータを少なくしています。

マルチキャストは動画配信などで使われます。
Web会議もその一つです。これらのシステムは同一のデータを複数のコンピュータに送ることが多いので、マルチキャストで通信します。
マルチキャストは同じデータを複数のコンピュータに送るという点はブロードキャストに似ていますが、特定のグループに送られる点が異なります。
このグループはルーターによって管理されており、マルチキャストの通信データが送られると、ルーターはデータをコピーしてグループに属しているコンピュータにデータを送信します。


ユニキャストの今後

1対1通信がなくならない限り、ユニキャストがなくなることもありません。
そして通信は用途によりますが、同じデータを複数に送るよりは異なるデータを1対1で送ることの方が多いです。
したがって、今後もユニキャストは通信の主な方式であり続けるでしょう。