Web会議の基礎知識

更新日:2022.06/10(金)

テレワークの不公平を解決するポイントとは?

テレワークの不公平を解決するポイントとは?

テレワークの不公平感をあなたはかんじていますか?
テレワーク制度の導入を希望する社員と、なかなか制度化に踏み出さない経営陣。静かな、企業によっては、激しい攻防戦が繰り広げられているのではないでしょうか?
経営陣や管理職の皆さんがなかなかテレワーク制度の導入に乗り気でないのは、社員がサボると思っているから? それとも、対面コミュニケーションを取らなければと思っているから? 情報漏洩が心配? 社員の間に不公平感が出る? とはいえ、総務省が導入を推奨していますし、さまざまなメリットがあるのも事実です。

経営陣や管理職の皆さんの懸念を払拭して、不公平のない導入・運用を成功させるポイントを徹底解説していきます。

企業側の在宅型テレワークのメリット

企業側の在宅型テレワークのメリット

テレワークについてのトピックでは、働く側のメリットが取り上げられることが多いですが、この記事では、在宅勤務の企業側のメリットについてご紹介していきます。

優秀な人材の離職防止・確保

テレワーク制度を導入した際の、企業側の一番のメリットは、止むを得ない事情で退職しなければならない優秀な人材を、手放さずに済むということではないでしょうか。
親の介護や配偶者の転勤などで、地方へ引っ越さなければならないといった場合でも、在宅勤務ができれば、引っ越した先でそのまま仕事を続けてもらうことができます。また、育児などで、オフィスへの出社であれば時短勤務となってしまう人も、在宅勤務との併用で、フルタイムと同じように働いてもらうことも可能です。
在宅勤務による柔軟な働き方を提供することで、企業の戦力低下を防ぐことができるのです。

また、在宅勤務は、優秀な人材の確保にも貢献します。
最近は、転職先を探す際に、テレワーク制度があることを希望条件にしている方も。在宅勤務ができることをアピールポイントにして、優秀な人材の獲得競争で競合企業に勝つ確率も上がるでしょう。
さらに、在宅型テレワークを前提とした採用が可能になれば、募集エリアを近場に限定する必要がなくなりますので、それこそ全国の優秀な人材を採用することができるようになります。

コストの削減

テレワーク制度を導入すると、中長期的な視点でコストの削減を実現することができます。
分かりやすい削減ポイントは、社員の交通費です。在宅勤務を許可すると、オフィスへ出勤する日数が減りますので、通勤交通費が削減できます。モバイルワークも合わせて許可すれば、外出と外出の間にオフィスに戻っていた際の営業交通費も削減することが可能です。
また、在宅型テレワークをメインとした働き方を許可するのであれば、消耗品の購入費用や水道光熱費、人員の増加に伴うオフィスの拡張費用も不要になるどころか、もっと狭いオフィスでも問題ないとなれば、毎月の賃料も削減できます。
さらに、上でご紹介した「優秀な人材の離職防止・確保」と関連して、在宅勤務制度によって社員の離職を防いだ場合、追加人員の採用費や教育費もかかりません。

それぞれの企業の状況にもよりますが、もしかすると直近のコストは微増になるかもしれません。
テレワーク制度の整備には、ICTの導入が不可欠。現在、ICTをほとんど活用していないという場合には、初期導入コストとランニングコストがかかります。
しかし、トータルで削減できるコストを考えると、ICTの導入で発生する費用は全く問題にならないでしょう。もちろん、在宅勤務制度の導入に成功すればという前提条件付ですが。

BCP(事業継続計画)対策

この記事を書いている2020年2月中旬に、各種メディアに最も取り上げられているのは、やはり「新型コロナウイルス」「新型肺炎」の話題。感染経路不明の感染者も出てきて、じわじわと日本国内にも広がっていっているという段階ではないかと思われます。
国から、不要不急の外出は控えるようにという呼びかけがされていますが、在宅勤務が認められていなければ、社員たちには、オフィスへ出社して仕事をする以外の選択肢がありません。
しかし、もしもこれから先、爆発的に感染が広がっていってしまったら? マスクやアルコール消毒液といった、感染予防に必要なものがどんどん品薄になっていく中で、感染のリスクを承知の上で社員をオフィスへ出社させていると、社員を大事にしない会社という烙印を押されてしまう可能性も。

また、ここ数年、各地で大きな被害をもたらしているのが台風です。都市部では、巨大台風の接近に備えて、早めに鉄道の運行を取り止める動きも見られ、そもそも、オフィスへの出退勤ができないという場合もあるでしょう。
台風が過ぎ去った後、線路の点検後に運転再開となるのですが、再開予定時刻が近づくと、オフィスへ出社しなければ仕事ができない人々が続々と駅へ押し寄せ、構内は大混雑。運転再開直後はダイヤも乱れていますから、一体いつになったらオフィスにたどり着けるのかとウンザリしながらも、皆さん、じっと電車に乗れる順番を待っているのでしょう。

このような状況に陥った時、もし、在宅勤務制度が整備されていれば、社員を無理に出社させることなく、自宅から、普段と同じように仕事をしてもらうことができます。社員たちに、リスクを負わせたり、不要なストレスを与えたり、無駄な時間を使わせることなく、事業を継続することができるのです。
逆に、もし在宅勤務制度が整備されていなかった場合、無理をすれば出社できるという状況であればそれを社員に強いることもできるかもしれませんが、出社することが不可能な状況であれば、事業をストップさせて社員を休ませる以外に選択肢がありません。
なんらかの緊急事態が発生した場合でも、事業をストップさせないために、また、会社の重要な資産である、社員をしっかりと守るためにも、在宅勤務制度を整備しておくべきではないでしょうか。

BCP(事業継続計画)については、以下の記事でもっと詳しくご紹介しているので、合わせてチェックしてみてください。

▶︎災害時の通信手段を確保! 「BCP(事業継続計画)」にWeb会議の導入を!

経営陣・管理職が考える在宅勤務の懸念点と、それを払拭する方法

経営陣・管理職が考える在宅勤務の懸念点と、それを払拭する方法

在宅勤務が、企業にもたらすメリットは決して小さくないとわかってはいても、どうしても気がかりなことがあり、なかなか導入に踏み出せないという経営陣・管理職の皆さん。
懸念点というのは、以下のような内容ではないでしょうか?

  • ・社員の勤務状況を管理できない(在宅勤務にしたらサボるのではないか)
  • ・コミュニケーションが鈍くなる(オフィスにきて、顔を直接合わせながら仕事をすることに意味がある!)
  • ・セキュリティ問題(自宅やカフェで仕事をしていて情報漏洩なんてしたらどうしてくれるんだ)
  • ・業務の内容的に、在宅勤務ができる人とできない人がいる(社員の間に不公平感が生まれそう…)

テレワーク制度導入後、運用段階でぶち当たる可能性のあるこれらの壁は、実は、案外突破が簡単。これからご紹介する、管理職の皆さんが導入時にやるべき3つのことを、面倒くさがらずに実行するだけで、在宅勤務制度の成功率は格段に上がります。

働いた時間ではなく、成果で評価する仕組みを作る

例えば、保育園か幼稚園に通う子どもがいて、オフィス出社であれば時短勤務となる社員に、在宅でフルタイム勤務をしてもらうとします。
フルタイムとはいえ、この社員さんは、決まった時間になったら子どもの送り迎えをしなければなりませんし、子どもが帰ってきてからは子どもの様子も気にかけ、ご飯も作らなければなりませんから、残りの業務は子どもが寝てからやほかの家族が帰ってきてからすることになります。これは、介護の場合も同じこと。
こういった事情を背景に在宅勤務を行なっている人を、業務時間の枠で仕事に縛り付けることは不可能ですし、がっちりと業務時間を定めたルールであれば、いくら在宅勤務でも仕事を続けることはできません。
かと言って、特別な事情がなく、オフィスと同じように業務時間の枠で仕事をできる人にのみ在宅勤務を許可すると、在宅勤務の大きなメリットが無くなってしまいますので、そのような制度であれば導入する意味がありません。

残業時間問題に見られるように、日本企業には、勤務時間で社員を評価する悪習がありますが、在宅勤務制度を上手に運用するなら、不公平を感じさせるだけなのでそれはもうやめるべき。最近は、在宅勤務者管理用のツールとして、社員がパソコンの前にいるか、どんな画面を開いているかなどをチェックできるソフトウエアもあるようですが、そんな監視ツールは必要ありません。
働いた時間ではなく、どんな行動をして、どんな成果を出したかで評価する仕組みを作れば良いのです。この仕組みであれば、社員を監視しなくても、在宅勤務でも頑張っているか、サボっているかどうかがはっきりわかります。また、より具体的な目標や評価基準を設ける必要がありますから、頑張る社員たちのやる気もアップするでしょう。

それでも、やっぱりしっかり1日8時間働いているかをチェックしたいということであれば、○時から○時までの間に8時間以上働くといった、フレックス風のルールにして、勤務時間のログを取れるような仕組みにするのがおすすめ。
これは、在宅勤務に限った話ではありませんが、例えば、昼休憩を2時間にして、1時間で食事、1時間は昼寝をすると、午後のパフォーマンスが1.5倍になるという社員がいるなら、その社員には、そういう働き方をしてもらった方が会社のためになるからです。

ちなみに、サボる人は、どんな状況でもサボります。逆に、きちんと自分の仕事をする人は、どんな状況でもきっちり仕事をします。在宅勤務にしたからサボるのではなく、在宅勤務によって、それが表面上に現れただけのこと。
サボり癖がある人でも、仕事の成果にフォーカスしている人は、どうやれば在宅勤務でもしっかりとパフォーマンスが出せるかを模索します。もしかすると、その結果、自分には合わないからとオフィス出社に戻す人も出てくるかもしれませんね。
また、在宅勤務によっていつでも仕事ができる環境になった結果、業務が終わった後でも、気になることがあるとついつい仕事をしてしまうという人が一定数出てきます。行動と成果を評価軸にすると尚更。
勤務時間について、管理職の方が気にするべきなのは、サボっていないかどうかではなく、働きすぎていないかどうかの方ということです。

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必要なICTは渋らず全て導入する

オフィスにいる時と同じように業務を行うためには、さまざまなICTを導入する必要があります。もともと、テレワークは、ICTを活用した柔軟な働きかたのことですから、これは至極当然のこと。

今の働く世代は、自宅にパソコンがあり、インターネット回線を引いているという方がほとんどだと思いますが、若い方の一人暮らしであれば、もしかすると、スマホやタブレットで十分だからと、どちらもないということもあるかもしれませんね。

セキュリティリスクを考えると、最新のセキュリティ対策ソフトをインストールした業務専用のパソコンを全員に支給するのがベストです。
しかし、社員数によっては、ものすごく費用がかかりますから、業務に適応するスペックのパソコンを持っていない方にのみ支給するというのもあり。その場合、個人のパソコンでも業務に使う物に関しては、会社がセキュリティ対策を行うようにしましょう。
自宅から会社のネットワークやサーバーへのアクセスを許可するのであれば、VPN接続ができるようにするのが必須。念には念を入れて、出社しないとアクセスできないようにするというのもありです。

また、在宅勤務でも、オフィス出社時と同じように、円滑なコミュニケーションを維持できるツールの導入もマスト。
まず、社員間の普段のやり取りには、ビジネスチャットを利用しましょう。2大ビジネスチャットといえば、『ChatWork』と『Slack』ですが、日本ではどちらかというと『Chatwork』を利用している企業の方が多いようです。ほかにもさまざまなビジネスチャットがありますので、自社に合った機能のものを選びましょう。

そして、ここからが私たちの大本命。もっとリアルタイムに、直接的なコミュニケーションを行えるよう、Web会議システムを導入しましょう。
Web会議システムがあれば、社員同士が、まるでオフィスで直接顔を会わせているように会話ができるのはもちろん、社内会議やクライアントとの打ち合わせにも自宅から参加することができます。
進行中のプロジェクトの打ち合わせで、双方向から資料を編集することもできますし、相手のパソコンを操作できるような製品もありますので、社員教育だって遠隔で行うことが可能です。
Web会議システムがあれば、社員同士のコミュニケーションが鈍くなるという心配は無くなります。

ほかにも、業務を効率化するサービスはたくさんあります。お互いの勤務状況が確認できる社内共有のカレンダーや、メンバーと共有でプロジェクトの管理ができるタスク管理ツールなど、必要なICTは全て導入するのが鉄則。
ちなみに、これらのツールは、通常のオフィス勤務でも業務の効率化に一役買ってくれますので、気になるツールがある場合には、在宅勤務制度の整備に関わらず、導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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テスト利用とルール作りを行う

テスト利用と、社員たちからのフィードバックを元にしたルール作りは、テレワーク制度の導入を成功させる最重要ポイントと言っても過言ではありません。

テスト利用のタイミングは、完全に環境が整ってからでなくても問題無し。導入を検討しているサービスの無料体験期間などでも良いと思います。
ポイントは、必ずしも一斉に全社で実施する必要はありませんが、可能な限り、社員全員に1度は在宅勤務を体験させるということ。1度、在宅勤務を体験し、どんな制度なのか、また、普段は利用できなくても、どうしても出社できない時は使えると認識しているだけでも、不公平感は変わってきます。

ルール作りのポイントは、言わずもがな、社員たちからのテスト利用のフィードバックを反映させるということ。テスト利用時は、情報セキュリティに関わる部分や、業務をストップさせないための最低限の事項のみをルールとしておきます。
そしてテスト利用後に、困ったことや、ルールが必要だと思う事柄をヒアリングして、ルールを策定していきます。可能であれば、ルールの草案を元に再度テスト利用をして、フィードバックをしてもらうというのを何度か繰り返し、どんどんブラッシュアップしていきたいところ。
取りまとめる方は大変だと思いますが、このルール作りを乗り切れば、いつでも必要な時に利用できる在宅勤務制度が整備できます。ここで手を抜くと、誰にも利用されない無意味な制度を生み出してしまう可能性があるので、最後の詰めまで徹底的に。
また、業務や技術はどんどん変化していきますので、半期や1年に1回程度、ルールの見直しをかけるのが、役立つ制度を長続きさせるコツです。

働き方の選択肢の一つとして、在宅勤務制度を整備しておくべき

さて、ここまでご紹介してきた管理職の皆さんが在宅勤務制度導入時にやるべき3つのことについて、正直めんどくさいなと思った方。一つ申し上げるなら、テレワークや在宅勤務の導入に限った特別なことはほとんど書いていません。
行動や成果を社員の評価軸にすることも、業務効率化ができるツールを導入することも、新しい何かを導入する時に、テスト利用とルールの策定を行うことも、会社の成長のために必要なことでは? 経営陣・管理職の方は、在宅勤務制度の導入をきっかけに、不公平のない会社と社員の未来について、今一度考えてみてはいかがでしょうか。

在宅勤務制度は、必ずしも常時利用を前提に整備する必要はありません。
例えば、週や月で、利用上限日数を設定したり、特定の条件を満たす社員のみが利用できるようにするのも問題ありません。常時利用を許可しない場合は、基本申請制になるかと思いますが、あまり手続きを煩雑にすると、制度が利用されなくなっていく可能性が高いのでその点は注意です。
また、基本的には利用不可で、『2020年東京オリンピック・パラリンピック』開催時や、『新型コロナウイルス』などの感染症流行時、地震や台風などで公共交通機関が麻痺している時などなど、いざという時のみ利用できるという状態にしておくというのもあり。悲しいことですが、これから先、在宅勤務制度を設けておいて良かったと思う場面が増えていくことが想像できます。

さらに、今後、ある程度柔軟な働き方ができるかどうかが、企業の生死を分かつポイントになってくる可能性があります。少子化の影響でどんどん働き手が不足していく中、柔軟な働き方が可能になると、離職を防いで、今いる社員たちに長く働いてもらうこと、そして、優秀な人材を広く集めることができるようになります。また、中には、テレワーク制度がない企業は、社員を大事にしていないという見方もあり、制度を整備することで、競合の中でも選ばれる会社になれるでしょう。そうすれば、これから先に起こり得る人材確保競争に勝ち抜くことができます。

不謹慎かもしれませんが、『新型コロナウイルス』によって、在宅勤務希望の声が大きくなってきている今が、在宅勤務制度導入のチャンスでは?
そして、もし、『2020年東京オリンピック・パラリンピック』までに、在宅勤務制度を整えたいといことであれば、もうあまり時間は残されていません。必要なICTの導入、テスト利用、ルール策定などの期間を考えると、少し足りないくらいかもしれません。
開催直前に、焦って中途半端な制度を導入して、「失敗した!」とならないためにも、今すぐに動き始めることをおすすめします。

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