Web会議の基礎知識
更新日:2023.01/30(月)
Web会議システムで会議を行うにあたって音声が聞き取りにくいと進行が滞ります。音声が聞き取りにくい理由としてどういったことが挙げられるでしょうか。また対策方法としてどんなことが考えられるでしょうか。
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帯域というのは、データ通信における電気信号や電波の周波数帯域のことを示します。インターネットなどWeb上で使われる帯域においては通信速度と同義で扱われることが多いです。単位としてはbps(秒間ビット数)で表されます。この帯域が広いと1秒間に多くのデータを送受信でき、高速通信が可能となります。Web会議システムでは音声はもちろん、画像データやPCなどから出力されるデータなどを送ることが多く、帯域が広ければ広いほど通信品質が安定し、音声もよくなります。
帯域を拡張すると通信速度が速くなり会議が安定しますが、どうしてもコストがかかったりあるいはネットワーク構成が変更されてしまうというデメリットがあります。そのため、現在浸透している技術は帯域を制御することにより、データ容量によって通信を変化させ、限られた帯域でも満足のいくネットワーク環境を構築するものです。また、回線が高品質であっても、無線LANで接続していると通信速度が不安定になる場合があります。そのため、有線ケーブルで繋ぐことにより通信速度が安定、ひいては音声の高品質化が期待できます。
帯域に問題がなくても、受信側のスピーカーフォンの品質が低いと音声はどうしても聞き取りづらくなってしまいます。スピーカーフォンとは、マイクが内蔵されたスピーカーで、Web会議などでハンズフリーの状態にしながら音声通信を行うためのツールの1つです。個人で使用するヘッドフォン型のいわゆるヘッドセットと呼ばれるツールとは異なり、多人数の音声をマイクで拾いながらスピーカーにより多人数からの音声を出力することができます。
スピーカーフォンの購入を行う際に、品質に注目して購入するとよいでしょう。スピーカーにより通話相手の音声を出力するため、出力された音声がまたマイクに拾われて音響エコーを起こしたり、ハウリングを起こしたりするため、最低でもエコーキャンセリング機能が搭載されているものを選びます。また、会議を行う環境ですと、近くにパソコンが置いてある、エアコンが備え付けられており運転中であるなどといった低音域のノイズが発生する可能性が考えられます。音声を少しでも良くするために、ノイズキャンセリング機能がついているとなおよいでしょう。
また、多人数の会議であればマイクの設置位置と話者の距離が異なりますよね。それをすべて同じ音量で拾ってしまうと、相手には近くの話者の声は大きく、遠くの話者の声は小さく届いてしまいます。これを防いでくれる機能がオートゲインコントロールという機能です。この機能がついていると、自動的に相手に届く音声の大きさを一定にしてくれます。また、発言がない場所から入る音声、つまり雑音を抑制してくれる機能も持ち合わせていますので、無駄なノイズが発生することなく聞き取りをよくしてくれる機能があります。
人数によって使うスピーカーフォンを変えるというのもよいですね。スピーカーフォンはもともと多人数で使用することを前提としており、マイクに指向性があります。少人数で使用する際に大人数用のスピーカーフォンを使用すると、話者とマイクの距離が近すぎて範囲外とされる場合もあります。また、スピーカーも大人数用のものだとボリュームが大きすぎる可能性があります。人数に対して最適なスピーカーフォンを選択することで音声の品質改善が期待されます。
話し相手、あるいは自分がWeb会議システムになれていない場合に起こりやすい問題の1つです。対面して行う会議と違い、Web会議システムでは通常の話し方では聞き取りにくい場合があります。通信によるタイムラグや、マイクとの位置、話の速さなどでも聞き取りづらさは生まれてしまいます。これらを防ぐためには、Web会議システムで話す際に、普段よりも大きめの声でゆっくりと話すように意識をすることが大切です。
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