Web会議の基礎知識
更新日:2022.06/10(金)
ビジネスのデジタル化やオンライン化にともなって、「ウェビナー」を導入する企業が増えています。現在、注目を浴びているウェビナーですが、その詳しい内容までは理解していないという方も多いでしょう。
そこで当記事では、ウェビナーとは?配信方法、注意点、開催するまでのステップなどを解説します。
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ウェビナー(Webinar)とは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)の造語です。インターネットを介してオンラインで行われるセミナーのことで、オンラインセミナーやウェブセミナーとも呼びます。
ウェビナーはパソコンやモバイル端末、インターネット環境さえ整っていれば、世界中のどこにいても参加可能です。そのため、これまで遠方であることを理由に参加できなかった方とも繋がれます。
ウェビナーの配信方法は「リアルタイムで開催するライブ配信」「録画配信で配信するオンデマンド配信」の2種類です。相手の様子や理解度を確認しながら進行していきたい場合はリアルタイムでやりとりできるライブ配信で行うとよいでしょう。
講座などのように毎回決まった内容で進行していく場合は録画配信がおすすめです。ここでは、ウェビナーにおける配信方法を詳しく解説します。
ライブ配信とは、決まった時間にリアルタイムで配信する方法です。リアルタイム配信ともいわれ、映像やチャット、アンケートといった機能を活用することで、主催者と参加者がコミュニケーションを取りながらセミナーを進行できます。
主催者と対話ができるのはもちろんのこと、参加者の表情なども確認できます。さらに、必要に応じて補足説明を加えるなどの状況に応じた柔軟な対応ができる点もライブ配信の特徴です。
参加者とリアルタイムでやりとりしたい場合や参加者の反応を見ながらセミナーを進行したいという場合は、ライブ配信によってウェビナーを開催するとよいでしょう。
オンデマンド配信とは、あらかじめ録画したものを配信する方法です。オンデマンド配信はライブ配信とは異なり、配信時間に決まりがありません。よって、参加者は好きなタイミングでウェビナーを視聴でき、ライブ配信では集客できない層へのアプローチが行えます。
オンデマンド配信はマナー研修など同じ内容を繰り返し実施するセミナーとは相性がよいです。さらに、ライブ配信から録画配信に切り替えることで都度セミナーを開催する必要がなくなり、主催者側のコストも削減できます。
また、ライブ配信したウェビナーを録画しておけば見逃し配信といった形で配信でき、ライブ配信時間に参加できなかった方も取り込みことが可能です。
WebRTC=リアルタイムコミュニケーションってどんな技術?
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ウェビナーを開催するまでの主なステップは次の5つです。
ウェビナーの開催目的やゴールを設定することで、使用する配信ツールを決められます。配信ツールはそれぞれ利用できる機能も異なるため、自社の目的を達成するには配信ツールが選びはとても重要です。
ここでは、ウェビナーを開催するまでの主な5ステップの内容を紹介します。ウェビナーを成功させるためにも各ステップのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
まずは、ウェビナーを開催する目的やゴールを設定しましょう。新商品の認知と購入がウェビナーの開催目的であれば、購入に繋がるような流れで開催しなければなりません。
新人研修で活用する場合は、録画によるオンデマンド配信が最適です。このように、ウェビナーの開催目的やゴールによって、方法やセミナーの流れは大きく変わります。
ウェビナーの費用対効果を高めるためにも、開催目的やゴールはあらかじめしっかりと設定しておきましょう。
ウェビナーの開催目的やゴールを設定したら、次はアジェンダを作成しましょう。アジェンダとは予定表や計画などを意味し、ビジネスシーンでは会議やセミナーの予定表を指します。
会議を開催する目的や決定すべき事項、タイムスケジュールなどがまとめられており、進行する主催者はもちろん、参加者にも配布されるものです。ウェビナーの開催目的やゴールが定まったら、アジェンダを作成して参加者へ周知するようにしましょう。
ウェビナーの方向性が固まったら、配信に使用するツールを決めていきます。ツールを決めるポイントとなるのがウェビナーを行う相手です。
ウェビナーの相手が社内の方であれば、録画機能や録画配信機能が備わっているツールを選ぶとよいでしょう。反対に社外の人間が相手の場合は、双方向コミュニケーションが大切となるため、チャットやアンケート機能が備わっているツールがおすすめです。
また、ウェビナーに参加できる人数や料金プランは各ツールによって異なります。目的やゴールを明確にしておけば、自社に最適な配信ツールを選択してみてください。
配信ツールが決まったら、配信環境を整備します。ウェビナーの内容がいくら素晴らしいものでも、正常に配信できなければ意味がありません。
環境を整備するにあたって押さえておくべきポイントは「有線LANの使用」「音声や映像の質」の2つが挙げられます。近年、多くの企業や家庭で無線LANが使用されていますが、無線LANは通信が不安定になりやすく、配信トラブルが起きやすいです。
そのため、ウェビナー開催時は通信が安定している有線LANを使用しましょう。また、画画質が悪かったり、音質が悪かったりすると参加者は視聴しづらいです。
Webカメラやマイクはできるだけ高性能なものを購入し、音声や映像の質にも気を配るようにしてみてください。
ウェビナーへ参加してもらうために、集客や告知を行いましょう。ネット広告やチラシ、ダイレクトメールを作成する際は、キャッチコピーやメリット、開催内容などを記載します。
さらに、申し込み方法や申し込みURLも一緒に記載しておけば、参加率のアップにも繋がります。申し込み完了後は、ウェビナーの招待状とともにセミナーの情報をまとめたアジェンダを参加予定者へ送付することで、当日スムーズにウェビナーを開始できます。
ウェビナーを成功させるためのポイントは次の3つです。
リハーサルを行って問題点を洗い出すだけでは本当の意味でウェビナーが成功したとはいえません。キャンセルされない工夫や参加者への心配りも成功させるには欠かせないポイントです。ここでは、ウェビナーを成功させるためのコツを詳しく紹介します。
入念なリハーサルを重ねることで、開催方法などに問題ないか確認しておきましょう。リハーサルを実施することで、ツールの機能や話し方、進行方法、カメラワーク、明るさなどを確認できます。
特に、リハーサル時に確認してほしいポイントは通信環境です。前述のとおり、ウェビナーは通信環境に大きく左右されます。
音ずれや映像の乱れなどの頻繁にトラブルが起きる場合は、通信環境に問題がある可能性が高いです。リハーサルを実施すればこれらの問題点を事前に見つけられるため、スムーズなウェビナー進行につながるでしょう。
事前のアナウンスによって参加者のモチベーションを維持しましょう。ウェビナーは気軽に参加できる反面、キャンセルされやすいという特徴があります。
無料で参加できるウェビナーの場合は、関心のないユーザーが参加する可能性も高く、当日キャンセルにつながりやすいです。キャンセルを防ぐためには、ウェビナーのプログラムや講師紹介などの情報を発信や共有し、参加者のモチベーションを開催当日まで維持する必要があります。
ウェビナーが終了したら、参加者へのアフターフォローを欠かさず行ってください。まずはアンケートを実施しましょう。
アンケートを実施すれば参加者からの率直な意見を聞けるため、ウェビナーの内容を振り返りながら、改善点を洗い出せます。アンケートと並行して、参加者へのお礼メールを送ったり、対応できなかった質問を返答したりなどの対応を行いましょう。
参加者へのアフターフォローをしっかりと行うことで、満足度の向上や次回も参加してもらえるきっかけを作り出せます。
ウェビナーの質を上げるアイテムに次の5つが挙げられます。
Webカメラや専用マイクはノートパソコンなどに内蔵されていることが多いですが、高画質・高音質を求めるなら不安が残ります。他のアイテムは必須ではないものの、ウェビナーの質を意識するのであれば揃えておきおたいアイテムばかりです。ここでは、ウェビナーの質を上げるおすすめアイテムの特徴を詳しく解説します。
質の高い映像を配信するためには、外付け専用の「Webカメラ」を準備しましょう。近年販売されている多くののノートパソコンやタブレットには、Webカメラが内蔵されています。
社内会議や取引先との簡単な打合せであれば、内蔵しているWebカメラで十分でしょう。しかし、ウェビナーの場合は「解像度が低く画角が狭い」「ズームしづらい」「位置を変更しづらい」などの理由から内蔵カメラはおすすめしません。ウェビナーの質を上げるためにも、外付けのWebカメラの使用をおすすめします。
Webカメラと同じように準備しておきたいのが「専用マイク」です。専用マイクもWebカメラ同様に内蔵されていることが多いです。しかし、声が聞こえづらかったり、雑音やノイズが入りやすかったりするものもあります。
ストレスなく音声を届けたるためにも、専用マイクも合わせて準備しておくとよいでしょう。ただし、外付けマイクを準備する場合はWebカメラとは異なり、接続方式や登壇人数などによってタイプが異なります。開催する環境などにあわせて専用マイクを選びましょう。
よい印象を与えるためには「ライト」も欠かせないアイテムです。ウェビナーの場合、室内の明かりだけでは登壇者の顔色が悪く見える可能性があり、その結果として悪い印象を与えるケースも少なくありません。
ウェビナーの質を上げるという点では、顔色は登壇者のイメージを決める大切な要素です。机に置けるサイズでも十分な効果があるため、1つ準備しておくとよいでしょう。
効率よく説明したい場合は画面上で使用できる「システム連動型のポインター」がおすすめです。システム連動型のポインターは、参加者と共有している画面上で使用できます。
説明している部分や重要な部分を強調できるため、効率的に情報を伝えられます。ポインターと聞くとレーザータイプのものを思い浮かべる方も多いかと思いますが、手ブレの影響で見にくい場合があります。ウェビナーの質を考慮するならば、画面上で使用できる「システム連動型のポインター」を検討してみてください。
手ブレを防止するために「三脚」も準備しておきましょう。質の高い映像を配信するために外付け専用の「Webカメラ」を購入しても、手ブレしていてはあまり意味がありません。
参加者がストレスなく映像を視聴するためにも、三脚を活用し安定した状態で撮影しましょう。近年、机の上に置ける小さなタイプや足を曲げられるタイプなど、さまざまな種類の三脚が販売されています。自社の環境に適した三脚を選ぶようにしましょう。
ウェビナーはインターネット環境があれば、どこにいても開催・参加できます。自社の会議室などからでもウェビナーを開催できるため、人件費や交通費、会場レンタル費などのコスト削減を目指せます。さらに、ウェビナーは気軽に参加できるためセミナーへの参加ハードルが低く、これまでアプローチできなかったような幅広い層に対してアプローチが可能です。
ただし、通信環境によるトラブルなどが発生すれば、参加者が集中しにくいなどのデメリットもあります。ウェビナーを導入したにもかかわらず「参加者が集まらない」「セミナーの質が低下した」といったことが起きないよう、今回ご紹介したポイントを押さえてウェビナーを開催してみてください。
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