Web会議の基礎知識
更新日:2024.10/30(水)
Web会議システムには、『オンプレミス型』と『クラウド型(ASP型)』が用意されています。クラウド型は無料の製品を中心に手軽に利用できるのが特徴ですが、オンプレミス型の導入を検討したいというお問い合わせも増えています。
近年のコロナウィルス感染予防対策において、在宅勤務の継続や対面会議の自粛のために取り急ぎで導入した無料製品の会議品質やセキュリティに対して、不満や不安を感じるようになったことや、アフターコロナにおいてもWeb会議システムの長期的な利用が見込まれるため、費用対効果の高い製品を導入したいと考えていることが背景にあるようです。
しかしオンプレミス型はあまり馴染みがないため、基本的なところを知りたい方も多いのではないでしょうか?
この記事では、特に耳慣れない『オンプレミス型』のWeb会議システムについて、『クラウド型(ASP型)』と比較しながら解説していきます。
目次
『オンプレミス型』『クラウド型(ASP型)』という2つのタイプは、Web会議を行う際に利用する"サーバー"によって分けられています。
『オンプレミス型』は、自社のネットワーク内の専用サーバーにアクセスし、Web会議を行います。対して、『クラウド型(ASP型)』は、インターネット経由でベンダーが用意した共有サーバーにアクセスし、Web会議を行います。
つまりオンプレミス型Web会議システムとは、自社のネットワーク内に専用サーバーを構築し、そのサーバーでWeb会議システムを運用するタイプの製品なのです。
前述のように、『クラウド型(ASP型)』は、ベンダーが用意したサーバーを利用します。インターネットにつながる場所ならどこでも利用可能で、専用機器や専用サーバーを用意する必要はありません。またベンダー側がアップデートした最新バージョンをすぐに利用できる点も魅力です。導入が手軽でバージョンアップの手間がなく、初期費用の負担も少ない点がメリットと言えるでしょう。
一方、Web会議の画像や音声、共有資料のなどのデータは、社内から社外のネットワークを経由するため、データ量がオーバーフローしてしまうとネットワーク遅延が発生して画像や音声の品質が低下してしまいます。またサーバーは他社と共有のため、アクセス集中するとサーバーに負荷がかかり重くなることも。サーバーの管理はベンダーに依存するため、サーバーダウンなどのトラブルやセキュリティレベルについては自社で対策するのが難しいという面があります。
ここまで『オンプレミス型』と『クラウド型(ASP型)』の特徴を解説してきましたが、この2つは接続するサーバーが異なるだけで、それ以外の違いはあまりないように感じるかもしれません。しかし、この2つのタイプは導入から運用に至るまで全てが真逆なのです。
そこでここからは、2つのタイプの違いがよくわかるよう、『クラウド型(ASP型)』と比較した際の、『オンプレミス型』のメリット・デメリットをご紹介します。
まずメリットから見ていきましょう。
『オンプレミス型』は、社内ネットワーク内に専用サーバーを設置するため、自社ですでに導入しているセキュリティ対策を、そのままWeb会議にも適用させることができます。また、インターネットを経由しないため、外部から重要な会議を盗み聞かれたり、共有した社外秘のデータを抜き取られたりするリスクが限りなく0に近いです。
『クラウド型(ASP型)』の場合は、セキュリティ対策を全てベンダーに委ねることとなり、また接続もインターネット経由となります。もちろん、セキュリティ対策をしっかりしているクラウド型(ASP型)Web会議システムもありますが、比較するとオンプレミス型の安心感は段違いです。
『オンプレミス型』の一番の魅力は、自由にカスタマイズできること。自社でのカスタマイズはもちろん、ベンダーに相談してオリジナルの機能をつけてもらったり、自社ですでに利用しているほかのサービスと連携させたりするなんてことも簡単です。もちろん、会社の成長に合わせて、カスタマイズを繰り返すことだってできます。
『クラウド型(ASP型)』の場合は、完全にベンダーから提供される機能に依存します。使いにくい機能や追加してほしい機能があった場合、要望を出すことはできますが、機能の改修・追加はベンダーの判断に委ねられるため、基本的にはそのまま使い続けなければなりません。
使いやすいWeb会議システムでなければ、社員に浸透しませんし長く使い続けることもできませんよね? 自分たちが使いやすく、愛着が持てるWeb会議システムに"育てる"ことができるのは、『オンプレミス型』ならではのメリットです。
Web会議の品質は、使っているパソコンやカメラ、マイク、スピーカーのスペックでも変化しますが、一番影響を与えるのは通信環境です。
『オンプレミス型』の場合は、そもそも社内ネットワークへの接続ですし、そのサーバーに接続するのは、最大でも自社の社員の人数までなので、あらかじめ最大人数のアクセスに耐えられるサーバーを導入しておけば、いつでも高品質なWeb会議を行うことができます。
『クラウド型(ASP型)』の場合は、複数の会社が同じサーバーを利用していることも多く、一体、どのくらいの容量のサーバーを、何アカウントで利用しているかわかりません。多数の会議が同時開催されるなど、トラフィックが集中している場合は、音声や映像が遅延したり劣化することがあり、スムーズなWeb会議が行えなくなる可能性があります。
いつでも、何人でも安定して高品質のWeb会議を行えるという点においては、『オンプレミス型』の方が有利です。
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次に、『オンプレミス型』のデメリットを、『クラウド型(ASP型)』と比較しながら見ていきましょう。
『オンプレミス型』は、導入時にハードウェアやソフトウェアの購入、または、リース費用のほか、設置作業費用、年間の保守サービス費用などの支払いが発生するため、初期費用が高額になります。
一方『クラウド(ASP)型』は、登録手数料などをいくらか支払うだけで導入できるので、初期費用が圧倒的に安く、また、インターネット経由で必要なソフトウェアをダウンロードし、ベンダーが用意したサーバーにアクセスするだけなので、契約してすぐに利用開始することが可能です。
初期費用の安いクラウド型(ASP型)ですが、毎月利用料金の支払いが発生する点には注意が必要です。定額制の場合は、アカウント数分の固定の利用料金、従量課金制の場合は、アカウント数分の基本料金と、Web会議を行った時間や使用した通信容量などを基準にした利用料金が毎月発生します。どちらも数年単位で長期的に継続利用した場合、トータルコストがかなり高くなります。
対してオンプレミス型の場合は、一度導入してしまえば、その後にかかるのは、年間の保守サービス費用と、万が一壊れた場合の修理費用のみ。そのため、数年間同じWeb会議システムを継続利用した場合、実は、『オンプレミス型』の方がトータルコストが安くなることが多いのです。
導入時点で長期利用を見込んでいる場合は、オンプレミス型を導入する方がお得になる可能性が高いため、初期費用や1年間のコストだけでなく、3年、5年といった単位でのトータルコスト比較した上で、どちらのタイプを導入するか検討されることをおすすめします。
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『オンプレミス型』Web会議システムを導入する場合には、社内ネットワーク内に専用サーバーを構築するため、自社で管理担当者を用意し、定期的にメンテナンスを行う必要があります。
『クラウド型(ASP型)』であれば、ベンダーにメンテナンスを委ねることができるため、自社でサーバー管理をしなければならない点は、オンプレミス型のデメリットと言えます。企業によっては、情報システム部など、社内ネットワークやインターネットセキュリティを管理している部門がすでにあると思いますので、そちらに任せてしまえば、この点は特に問題ないでしょう。
メンテナンスの点では、もう一つ、故障や障害が発生した場合、クラウド型(ASP型)に比べて復旧までに時間がかかるのもデメリットに挙げられますが、社内ネットワークを利用しているため、通信障害や故障がそう頻繁に起こるわけでもなく、年間の保守サービスを利用すると円滑にサポートを受けることができるので、あまり心配する必要はありません。
『オンプレミス型』は、社内ネットワークを利用するため、外出先からスマホやタブレットなどでWeb会議に参加したり、取引先や関連企業など、社外の方とWeb会議を行うのが難しいです。できないわけではありませんが、社外からWeb会議専用サーバーにアクセスできるよう、事前にサーバー側、端末側双方の設定が必要となります。
『クラウド型(ASP型)』であれば、会議室のURLを共有するだけで、社外とも簡単にWeb会議を開催できるため、Web会議システムの利用を社内コミュニケーションにとどめない場合は、クラウド型(ASP型)の方が有利と言えます。
しかし実際問題、外出先からWeb会議に参加するのはなかなか困難です。端末のスペックや通信環境の問題もありますが、そもそも、外出先の公の場で、機密事項を話し合うようなWeb会議に参加するわけにはいきませんよね? また取引先とWeb会議をしようとした場合、どんなにこちらの設備や環境が整っていても、相手側が整っていなければ、スムーズなWeb会議を行うことはできません。
前述のように『オンプレミス型』の場合、Web会議は社内ネットワーク内のみの閉鎖網で行うことが前提です。
しかし、社外とのコミュニケーションにWeb会議システムを利用したいシーンはあるでしょう。例えば、ネットワークがつながっていない支社や支店、あるいは海外出張先のホテルから会議に参加したい、テレワーク社員とのコミュニケーション、関連企業やクライアント企業とWeb会議をしたいなどです。
このような場合でも、事前設定をすることでオンプレミス型Web会議システムを利用できます。
具体的には、インターネットVPNやIP-VPN、広域イーサネットなどを利用する、または、特定のIPや端末からのみアクセスを許可して、会議室のURLを共有するといった方法です。それぞれ多少の追加コストがかかりますが、これらの方法であれば、閉鎖網のセキュアな環境を維持したまま、外部とのWeb会議を行うことが可能です。
もしくは、やりとりの内容がそこまで重要度が高くないのであれば、外部とのWeb会議には無料の製品を利用するというのも一つの手です。後にトラブルにならないよう、外部とのWeb会議を許可する場合には、導入時点で自社の情報セキュリティルールに従ったWeb会議運用ルールを決めておくのがおすすめです。
実際にどんな企業が『オンプレミス型』を導入しているのでしょうか?
「FreshVoice」の場合は、省庁や地方自治体、大学などの教育機関、銀行、保険会社など、Web会議にもセキュアな環境が必須のお客様ばかりです。
省庁や地方自治体では、BCP対策の一環として災害発生時のホットラインに。
また銀行や保険会社では、本社と全国の支店を結んだ支店長会議などに。
強固なセキュリティが確保され高品質なWeb会議を行えることから、大規模な会議や重要なシーンでご活用いただいています。
このような事例からも、オンプレミス型Web会議システムは、セキュリティの高さと会議品質の安定感に定評があることがわかるでしょう。
日本国内で開発を行っているWeb会議システムベンダーの代表は
<エイネット株式会社FreshVoice>
<株式会社ブイキューブV-CUBEミーティング>
<ジャパンメディアシステム株式会社Live On>
オンプレミス型Web会議システムの導入には、導入先企業の環境を考慮したサーバーのシステム設計や回線の配置といった作業が必要になります。そのため海外に比べると国内メーカーは限られてきます。
オンプレミス版での導入のメリットデメリットや導入後のサポート体制については各社とも保守サービスの用意があるので比較ポイントにはならないでしょう。もちろん各社とも自由自在に機能や仕様カスタマイズができます。
では、各社の違いはどこにあるのか?見ていきましょう。
わずか3クリックするだけでWeb会議を開催できる手軽さと24時間繋ぎ続けても安定した音声と映像を届けられることができるFreshVoice。2003年にサービス開始をして以来1度もハッカーによる侵入や乗っ取りといった被害にあっていない強固なセキュリティを誇ります。
そのため、官公庁や地方自治体や金融機関などに多く導入され、約5,000社以上の企業に選ばれています。
⇒京都市役所へのオンプレミス版FreshVoice導入事例はこちら
⇒株式会社第四銀行へのオンプレミス版FreshVoice導入事例はこちら
オンプレミス型Web会議システムを導入する際には、サーバー購入が必須項目となります。
サーバーを1度購入すると企業資産となるため導入後も資産計上が必要となります。
サーバーの資産保有がネックとなりオンプレミス型Web会議システムの導入を断念していた法人がいたこともありFreshVoiceでは、レンタルサーバープランと通常のオンプレミスプランを選べるようにしています。
レンタルサーバープランは、年単位での契約となるので試しに1年間利用することができます。
また、レンタルサーバープランでも最短1週間で納品が完了するためすぐに使用することができます。
Web会議システムFreshVoiceオンプレレンタルプランの詳細はこちら
オンプレミス型Web会議システムユーザーに官公庁・教育・金融業界が多いとご紹介しました。
FreshVoiceは、オンプレミス型しか起用することができない官公庁や行政機関など独自ネットワークを持つ企業さまのネットワーク内にもご使用頂けます。
また、ITシステムやDXソリューションとは無縁とされていた行政もITソリューションなしでは、業務効率を図れないといわれているためLGWAN内にWeb会議システムを構築し、市民サービス向上と県内や他県間での協力促進のため、全国の地方自治体にてWeb会議システムの導入検討が行われています。
2020年に起こった新型コロナウイルス感染拡大によりテレワークが全国の企業で実施されたことや対面サービスの変化もあり、大企業を中心にアフターコロナでも使えるリソースの1つとして注目が上がっているNGNに対応したWeb会議システムを起用する企業が増えています。
FreshVoiceは、こうした時代背景にも柔軟に対応し続けている低コストで高品質な製品です。
Web会議システムFreshVoiceオンプレレンタルプランの詳細と料金表はこちら
LGWANとは、自治体専用ネットワーク。総合行政ネットワークとも呼びます。
一般的なAWGなどのネットワークとは繋がっていない、自治体専用のクローズドネットワークです。LGWANでは独自の高度なセキュリティ対策を行っています。
SINETとは、国立情報学研究所(NII)が構築と運用をしている情報通信ネットワークです。
主に全国900以上の大学や研究機関が使用しています。全国各地に専用サーバーを設置し大学と研究機関が情報交換を円滑に進められるようネットワークの提供をしています。
NGNとは、電話回線で行っていた電話やテレビ会議、映像配信など多くのサービスを経済的かつ柔軟性があるIPネットワークを合わせた「総合IP網」次世代ネットワークです。
V-CUBEミーティングは、クラウド型Web会議システム市場でシェアナンバー1の導入実績を誇り、約5,000社の企業さまから選ばれています。
アカウントID登録とアプリインストール不要で招待URLでアクセスするだけで会議に誰でも参加できます。
Office365とV-CUBEミーティングを連携させることでミーティングやセミナー開催情報をOutlook予定表へカレンダー登録してくれます。
連携することでV-CUBEミーティングOutlookアドインを無料でインストールできるのでWeb会議で使用するID管理やスケジュール管理が効率化されます。
V-CUBEミーティングは、7ヶ国語に対応しています。最新の音声認識技術、自動翻訳技術を搭載しているためWeb会議を海外クライアントとする際にリアルタイムで相手の言語を翻訳しその会話をテキストで表示してくれます。
V-CUBEでは、専任による電話・メールでのサポートを24時間365日行っています。
社内情シスがすぐに対応できない時や緊急時にも対応してくれるので安心して使用することができます。
Live Onは、独自の圧縮技術を採用し、不安定なネットワーク環境でも遅延や途切れることなく高品質な音声と映像を届けることができます。
ご契約者のシステム稼働率が3年連続100%と使用満足度の高い製品です。
Live Onのオンプレミス型Web会議システムでは、イントラパックというパックが用意されています。イントラパックでは、アプリ/デスクトップ/スケジュール共有機能、管理者ツールなどASP版でオプション機能とされているものが含まれて販売されています。
サーバーソフト¥1,000,000、クライアントソフトライセンス¥78,000、からパック販売されています。
外出先や移動中にもLive Onは、iOS/Androidのスマートフォンやタブレット端末から会議に参加できます。
スマートフォンからでもPCと同じように資料共有や資料への書き込みが可能です。
ここまで、『オンプレミス型』Web会議システムについて、『クラウド型(ASP型)』と比較した際のメリット・デメリットをメインにご紹介してきました。結論、現状は『オンプレミス型』の方が導入メリット多いと言えそうです。
Web会議システムを、より快適に、より長く、そして、安全に利用するためにも、オンプレミス型の導入を検討してみませんか?
純国産のオンプレミス型Web会議システムといえば、「FreshVoice」です。堅牢なセキュリティ対策を施しており、2003年のリリース以降、乗っ取りや改ざん、スキミングなどの被害には一度もあっていないという信頼のWeb会議システムで、国内導入実績は5000社以上。オンプレミス型は、特にセキュリティが重要視される、銀行や保険会社、省庁などに選ばれています。また最大でなんと200拠点を同時に接続することができるため、Web会議を使って全社会議を行うことも可能です。
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